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遺恨清算!ARAとヒロ飯島が完全決着後の初対談

2023年3月3日、プロフェッショナルレスリングJUST TAP OUTの後楽園ホール大会『格』にてARAとヒロ飯島の完全決着のシングルマッチが行われ、因縁に終止符が打たれた。

対立か?共闘か?今後の動向が注目されていた中、大会後のバックステージコメントでは共闘をアピールした両選手。完全決着後の今、2人は何を思いどこに向かうつもりなのか?

JTO公式の運営部が両者合同の独占取材を決行しました。

負けて悔しい気持ちと後楽園でシングルで戦えた感慨深さと…感情がぐちゃぐちゃになりましたね

ーーARA選手ヒロ飯島選手、本日はよろしくお願いします。

ARA はい!よろしくお願いします。

ヒロ よろしくお願いします。

ーーまず両選手にお伺いしたいのですが、3.3後楽園ホール大会『格』での完全決着戦を終えてみての率直な感想はいかがですか?

ARA 心の底から楽しかったですね。もうそれに尽きます。終わって欲しくないなって思いながら戦ってました。

ヒロ 確かに!痛いし苦しいんだけど、その中でもなんとも言えない高揚感はあったよね。元は当時中学生の教室でやっていたプロレスごっこが、まさか20年の時を経てプロとして聖地後楽園ホールで試合できるとは思ってもなかったので。なんか幸せな時間でもあり、でも勝たないといけない必死さもありっていう不思議な感覚でしたね。

ARA 絶対勝たせないけどな(笑)

ーーシングル決着後もライバル心剥き出しなのは変わらない感じで(笑)ARA選手とヒロ飯島選手はこれまでもタッグやシングルで何度か試合が組まれていましたが、3.3後楽園大会での試合はSNS等を見てても「感動した」「泣いた」「ARAvsヒロ飯島史上最高試合」との声が多かった。

ARA 本当に?いやそれは嬉しいですね。俺もヒロもだけどデビューしてそんなに日が経ってない中で、どうしたって他の選手に比べたら歴も短いじゃないですか。けれどキャリアが短いなりに「熱を如何にお客様に伝えられるか」っていうのを意識しながら挑みましたね。

自分たちの感情を極限まで高めた状態で試合ができれば、見てるお客様にも伝わるものがあるだろうと思ったんで!結果的にそういった部分が「感動した」「熱かった」という声に繋がったんじゃないかな?と思います。

ーー 試合後にヒロさんが涙を流していたのも印象的です。

ヒロ 負けて悔しい気持ちと後楽園でシングルで戦えた感慨深さと…感情がぐちゃぐちゃになりましたね。ARAに対する嫉妬もそうだし幼馴染で同じダンスチームなのもリアルなので。本当に勝つつもりで挑んだしプロレスだけは負けたくなかったので悔しかったです。

ちなみに、俺とARAが戦ったのは3.3の後楽園ホール大会で何回目になるのかな…最初はケンイチ軍団として潜り込んで覆面レスラー・ブラックチャンゴとしてやってたわけだけど、ブラックチャンゴ名義での試合を含めれば、5回とか6回とかになるんじゃないかな?

そんな中で、感情を極限まで高めて全力でできたのは3.3の後楽園ホール大会だけでした。それまでのARAとの試合は…途中ケンイチ軍団に邪魔されたりだとかで、不完全燃焼で終わってるっていうのが続いてたんで。そういった意味でも1対1で過去一番全力でぶつかり合えたかなと。

ーーそんな熱い試合の中でも、お互いがお互いの技を読み合ってるようにも映りました。

ARA いやあ、だからいつもう思うんですけども。ヒロは絶対に足をピンポイントで狙ってくるんですよね。中学生時代プロレスごっこをやってた時からの、彼の1つの攻撃パターンですから。なので、気をつけていたというか。動きが止まらないように足殺しだけは絶対に受けないように最初から封じたんですよね。

最近ヒロがフィニッシュに使っているビーストクラシャー?も防ぐことができたけど、もはや本能ですよ(笑)絶対に喰らいたくなかったし負けたくなかった。ただ、なんかその前に…何か持ち上げられてぶん回して落とされたね。あの技は想定外だったし対策もできてなかった。あれ喰らってからは本当に記憶が曖昧(笑)

ヒロ 正直あの一撃で決める自信あったから返されてビックリしたよ!ちなみに、技名は募集中です!

ARA いやあのね…正直、ヒロとは個人で利用してる練習場所が被ってたりするんですよ。先に利用されてるとバレないように帰るんですけどね。知らない技練習してるような時があってコッソリ見てから帰った時があったんですけど、まったく違う技出してきましたね(笑)

ヒロ 戦った時なんかは自然に熱さが生まれるメリットはあるのかもしれないですけど、幼なじみっていうのは本当に弊害で。地元が同じだから行動範囲とか練習場所とかも被る。30年も付き合いがあると考えてることとかも一緒だったりするんですよ!本当にやりずらいです。そりゃ試合展開もお互い技を読み合う攻防にもなりますよ!

試合中の水霧は…学生当時の毒霧合戦をフラッシュバックさせつつ、ヒロを動揺させてやろう!と思っての不意に出た行動

ーーペットボトルの水を吹きかけ合うシーンも印象に残っています。

ARA あれ、率直にどう感じましたか?

ーー楽しかったですし、ARA選手ご自身もどこか楽しそうでした!

ARA そうでしょ?僕も心の底から楽しかったですよ。ほとんどのお客さんは「なんで水なんて吹きかけてるのかな」って思ったんじゃないですかね。ちょっとそれまでの会場のシリアスな空気感も一転して笑いが起きたんですよ。

ただ、あれもおれが生きてきた証でもありストーリーだから。というのも、おれらが中学生だった当時グレートムタ選手がヒーローでありアイドルで。校内で毒霧が大流行して生徒みんなして天井や仲間目掛けて噴射してた(笑)ヒロなんかは筋金入りのグレートムタファンだったから、毒霧とか自分で調合して作ってたりとかして。時効だから言いますけど…ヒロは教師に向かって吹いたりとかしてましたからね!

そんな毒霧合戦をしていた学生当時をフラッシュバックさせつつ、いきなりかましてヒロを動揺させてやろう!っていう。ただその一心で、急に思いついてやりましたね。

ヒロ いきなりおもむろにコーナー歩いていって、水飲みはじめたから内心動揺してましたよ!酸欠かと本気で思ったからね。精神的な駆け引きで、もうあの時点で勝敗がついていたのかもしれないですね(苦笑)

ARA 学生時代の友人とかも観に来てくれていたんですけど、教室での毒霧の吹きかけ合いっていうのを当時見てた同級生とかは感動してくれたみたいですよ。結局、大人になっても子供のまんまなんですよ。それで良いと思ってて、プロレスを愛する気持ちを忘れちゃいけないなと。

ーーありがとうございます。昨年JTOでデビューしたお2人ですが、今後戦ってみたい選手とかはいたりしますか?

ヒロ デビューするにあたってケンイチ軍団に潜り込ませてもらったから、必然的にケンイチ軍団メンバーとは組んだり戦ったりと絡む機会が多かったんですけど、今後JTOの全選手と肌を合わせてみたいですね。ケンイチ軍団と決別してからも執拗に絡んでくるんで、キチンと潰してからじゃないとですが…多分俺のこともARAのことも好きなんだと思ってますよ(笑)全員シングルで負かしたらさすがに黙りますかね!

ARA 僕の場合は、デビュー戦の日に当時チャンピオンだった武蔵龍也さんに「戦ってください」って吹っかけたんですよ。で、デビューから2戦目にしてタッグマッチですけどカードが組まれて。

ヒロ 龍也さんスーパーヘビー級だもんね!強かった?体格差をまざまざ感じそうだなあ。

ARA 同じプロとしてこんな事言うのもアレなんだけど、正直ね…怖かったです(笑)技の重みとかも全然違うし、タックル1発の衝撃も凄まじい。フォールのためにカバーするじゃないですか?1!2!でキックアウトされたときに、俺多分1メートルくらい吹っ飛びましたからね。ビックリして夕張源太さんにタッチしました。

もうそこから龍也さんとは当たりたくないなと思ってます(笑)強いて言うなら、今ちょっといい感じで良いが勢いがあるんで、機会があれば十文字アキラ選手とは対戦してみたいですね。

JTOで今後創設されるような事があったら…タッグベルト戴冠とか目指したら面白そうかなって。

ーー最後に、お2人共デビューから1周年を控える2023年、これから先の展望をお聞きして終わりたいと思います

ARA 展望かあ。なるべくしてなったのかもわからないですけども、激闘を通じて幼馴染でもあるヒロ飯島選手とこれから組んでやっていこう!っていう状態になったんで。

ちょっと考えてるのはタッグで名を馳せるのも良いかなと。なんかタッグベルトの戴冠とか目指したら面白そうかなって。ただ、JTOでタッグベルトっていうタイトルがないから、今後創設されるような事があったら狙おうかなと。トーナメントなんかがあっても面白いですよね!

何かJTOに新しい波を起こしたいというか。やっぱり僕もヒロ飯島も、プロレスの歴は浅いですけどブレイクダンスに関しては長年本気で向き合ってきてて。そこで培ってきた『人を惹きつける華』とか『アクロバットや身のこなし』とかがあるので。

ヒロ 俺のエルボードロップしかり、ARAの入場とか戦いの合間にも実はブレイキンの動きがかなり入ってたりしますよね!

ARA そう。なので、自分達にしかできないブレイクダンスの要素・エキスを取り入れたような唯一無二のレスラーを確立させていきたいなと。その中で”新しい時代のプロレス”っていうのを築いていきたいと思ってます。

先日引退した武藤敬司選手も引退試合後のバックステージコメントで言ってたんですよ。「もう俺が引退した後は新しいプロレスの時代だから」って言ってたのがすごい印象的で。もうこれだな!と思って。

最低限レスリングの基礎練習はしてる中で、誰もやってないことも取り入れていかないと新しいプロレスにはならないと思うんでね。そういった新しいムーブメントを起こしていくってなったときに、やっぱりヒロ飯島が必要だなと思ってます。

ヒロ 最終決着のシングルマッチをやる前に一度ARAとはタッグを組んだけど、入場から盛り上がってたし、裏切りと見せかけての連携も非常に好評だった(笑)

ARA 同じダンスチームでやってた当時の阿吽の呼吸が試合にも活かされたよね。

ヒロ ブレイクダンスも1対1のソロバトルだけじゃなくて2on2とか3on3とかね。プロレスでいうタッグマッチみたいなのもある中で暴れてきたので。そういった意味でも…TAKAみちのく代表!JTOを更に盛り上げますのでタッグタイトルの新設をよろしくお願いします!(笑)

ARA 「TAKAみちのく代表はARAに甘い!」みたいな感じで他のJTO所属選手に言われるんですね(笑)きっとの「お前いきなり入ってきてなんなんだ」みたいに思われてると思うんです。けど、TAKAみちのく代表は結構優しいんで(笑)結果を出しながら言い続けることを止めなければいつか応えてくれると思うんすよね。

ヒロ タッグでのし上がっていくという展望もそうですが、俺ら2人とも37歳でデビューの機会を頂いたわけだから、いろんな角度からJTOを盛り上げることで恩返ししたい!みたいな事もやっぱり常に考えますよね。

シングルでARAにリベンジすることも諦めたわけではないですし。僕が勝つ瞬間を心待ちにしているファンもたくさんいるので。

ARA いいね。まさにそれ。もう僕たちの夢を叶えてくれたTAKAさんの団体なんで。そこを如何に自分たちしか出来ないことで団体を盛り上げていくかっていう。

JTO所属ではなくフリー参戦ですけども、やっぱり大きい感謝があるので、自分達の魅力を差し込みながらこれからも戦っていきたいと思ってます。

・ARA(エーアールエー)
ブレイクダンス日本チャンピオン。その他、俳優として映画『クローズ』や『新宿スワン』等、数々の映画やメディアに出演するなど幅広く活動した後、2022年、36歳でプロレスデビュー。自身の特技であるブレイクダンスを取り入れたファイトスタイルは唯一無二。
踊りを交えた入場シーンにも注目!

・ヒロ飯島(ヒロイイジマ)
プロフェッショナルレスリング JUST TAP OUTの興行にて、ケンイチ軍団の一員である謎のマスクマン”ブラックチャンゴ”として複数回乱入。その後、自らマスクを脱ぎ捨て素顔のヒロ飯島としてデビュー。同じくブレイクダンサーあがりで同級生でもあるARAを執拗に付け狙う。

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